NICO|にほんご×こどもプロジェクトは、日本の学校に通っているけれど、十分な日本語や学習の支援を受けられない子どもたちや、
日本語を学びたいと考えている子どもたちのために、専門的な日本語教育機会を提供するプロジェクトです。
「子どもだから、日本の学校に行っていればすぐに日本語ができるようになる」
と言われることもありますが、実際には、日本語を耳で聞くだけで自然と身に着けることができる年齢には限りがあります。
おおむね、10才を過ぎたころからは、外国語(第2言語)としての日本語を、専門的な知識を持った教師の下、体系的に学習していかないと、
自分の言葉として自由に使えるほどの力が身につかなかったり、話せるけれど、読み書きができないという状況になることも少なくありません。
私たちが出会った子どもたちの中には、中学1年生で来日し、日本の中学校へ転入したけれど何の支援も受けることができず「放置」となった結果、
1年半後、私たちが出会った時点で「おはよう」や「ありがとう」などの簡単な日本語しかわかっていなかった、ということも珍しくありません。
また、学校での支援があっても、それが「通訳」のみだったり、日本語教育の正しい知識のない支援者によるものだった場合に、
いくら時間を経てもなかなか日本語ができるようにならず、そのうちに学校に通うことがつらくなってしまい不登校に・・・という状況も、残念ながら少なくありません。
NICOプロジェクトは、2010年より、年間100人の日本語がわからない子どもたちを支援している、YSCグローバル・スクールが、
その経験とノウハウをもとに、地域や学校の中で適切な言葉の支援を受けることのできない子どもたちのために、
専門的な日本語教育機会を提供することを目的として開発したものです。
子どもたちが日本語がわからないことで、日本での生活や学習で直面する困難を最小限にするための、最初の一歩を支えるプログラムを用意しています。
また、プロジェクトでは保護者の方々や、学校の先生方に対するオンライン相談も実施しております。
経験豊富な多文化コーディネーターが、お子さんの教育に関すること、高校への進学相談など、さまざまな悩みや疑問にお答えします。
プロジェクトには、学校の中で、国際交流協会などの支援現場で、あるいは自宅で・・・
インターネットに接続できる環境であれば、どんな場所からも参加することができます。
お子さんの日本での健やかな生活のために、私たちのサポートをぜひご活用ください。